第2回:現在の小児リハビリ分野【小島 賢司 先生】

現在の小児リハビリ分野

 

前回は「なぜ小児リハビリ分野へ進んだのか?」

についてお聞きしました。

 

今回は「現在の小児リハビリ分野」について

どのような状況にあるのかをお聞きしました。

 

濱田:小児リハビリ分野に関わってどのくらいになりますか?

 

小島先生:新卒から関わっているので10年目になりますね。

 

濱田:10年!?小島先生の年齢で10年も関わっている人はあまりいませんよね?

 

小島先生:そうですね。

 

10年ほどのキャリアを積んでいる方はいます。

ただ、この領域自体が外にアウトプットするのを

苦手にしている人が多いんですよ。

 

感覚で生きてる人たちで

定量的に評価できない子ども達ですし、

 

それを言葉にして

分からない人たちに伝えていくは非常に難儀なんでしょうね。

 

木戸:なるほど~!

だから、小島先生はそういった人たちへの

メッセージとしても発信をしているんですね?

 

小島先生:そうです!そうです!!

実際は蓋を開けてみたら皆さん非常に良いことをしているんですよ。

 

ただ、それを外に発信したり共有しないから

「あいつ何やってんだー」って

白い目で見られちゃうんですよー。

 

一番大切なことって

「子どもとその家族の話を聞いて、

やってほしい事、目指してる事をやれてるかどうか」

だと思うんです。

 

その想いに近づく手段は何だっていいから

やればいいんじゃん!ってことを

皆しっかりとやってはいるんです。

 

なのに、

治療法だったり、装具の使い方を気にしている。

 

僕は、

そういった事は当の本人たちが何も思ってなかったら

「それはそれでいいじゃん!」って思うんです。

 

困ってないことに対して

僕たちが言い合うのって

すごくもったいないって思うんですよねー。

 

 

実際の小児リハビリ分野って今はどうなってるんですか?

 

小島先生:そうですね。

昔は、文献とか勉強会もほとんどない中で

もがいていた方々は

志が高くて感度が高い方が今も残っています。

 

そういう20年目くらいの方々って

いわゆるゴッドハンドなんですよね。

 

決して僕らには真似できない領域なのに

それを間の世代や下の世代が

目指そうとしちゃってるんですよ。

 

でも実際は培った知識・技術も伝えるのも難しい領域で

「同じ人間ではないから、同じことはできないよ」ってことを

あまり声に出さないから、

超絶的なテクニックを身に着けようと努力してる人は

非常に多いと思うんです。

 

ぶっちゃけ無理でしょ!って僕は思っていますけど。

 

昔からどっちかの治療法を選ぶしかないみたいな感じで

ボイタか、ボバースみたいな時代がずっと続いてますから。

 

そこにニューロリハビリテーションの部分や

色々な要素が入ってきて

そうじゃない形もあるし、

むしろ、そうじゃない方のことが多いんです。

 

その治療が必ずしもあてはまらないし

講習会で習っている治療手技が生かせなくて

むしろその変法を求められるようなことが多くて

 

そこにエビデンスを持って介入出来ている人が

割と台頭してきたように思いますね。

 

なので「~法」って部分から外れてる人が

放課後デイとかから増えていますね。

 

逆に大きな病院・施設では

上からの意見もからも多いので

「ボバース法をやりましょう」みたいな雰囲気がどうしてもありますよね。

 

なので小さな施設で取り組んでる人が

柔軟に対応していってるなって思いますね^^

 

 

ボバース・ボイタも学ばれてますがどのように生かされてますか?

 

小島先生:ボイタは見ていただけで直接講習会に出た訳ではないです。

ボバースはがっつり学びましたね。

 

大学にボバースのシニアインストラクターの方が

授業とデモンストレーションに来られて

 

ぶっちゃけ全然内容が理解はできず

ただ爆発的に結果が出てるなって思ったんです。

 

当時は小児リハビリ分野への興味がなかったので

「すごいな~」って思っていた程度でしたね。

 

その後、改めて小児リハビリ分野へ進んだ際に

もう一回学んでみようと思って大学の講義に見学へ行ったんです。

 

そしたらやっぱり難しくて

実は一度逃げたんですよね。

 

それから3年目の時に

職場の先輩が認知運動療法を学んでいて

その関係で中枢神経の勉強を無理やりさせられてたんです!笑

 

それでもう一回ボバースを学んでみようと思ったら

インストラクターになりたての若い方がいて

凄く分かりやすく教えてくれたんです。

 

それがきっかけで先生のファンになって、

科学的な知見と臨床での現象をすり合わせて

説明できるんだって思ってボバースにのめり込んでいきましたね。

 

濱田:そうなんですね!

実際にボバースを学んでいく中で、学ぶ前と比べて何が変化しましたか?

 

小島先生:ここで一つ大切なのが僕は小児のボバースは参加してないんです。

 

成人の方へ関わるような介入は小児に対して適応できないこともあって

「何ができるか?」って部分を考えると

ハンドリングを一生懸命学ぶことになっていたんです。

 

ボバースを学ぶときに

ニューロロジカルな部分をやっていこうってなったのに

また感覚の世界に戻ってしまったんです。

 

でもこの人たちがやっていることは

必ず裏付けされることがある!って思って

いつも感覚的な部分にロジカルな部分を加えながら

実習生の身体を借りながら練習して、

 

色々と練習しながら子ども達に試して

「どっちがいいかな?」って

ずっと繰り返してましたね。

 

本当に治療できているって実感が湧いたのは

ここ2・3年の話ですね。

 

濱田:やっぱり領域全体に感覚的要素が強かったんですね。

 

小島先生:ほんとそうだと思います。

 

濱田:ロジカルに表現できるようになってきたのはここ最近ですか?

 

小島先生:いや、そうでもないですよ。

ロジカルに説明できるようになってきましたが、

まだまだ有識者からしたらひよっこです。

 

色々なキーワードが出てきていますし、

噛み砕いたり知識があればその「言葉」を説明できますが

CoreやAPA’sなどの理解に差が生まれて

結局、言葉遊びみたいになっていますね。

 

それは僕だけに限らず小児セラピスト全体に言えることだと思います。

 

 

次回に続く^^

 

 

シリーズ

第1回:なぜ小児リハビリ分野へ進んだのか?

第2回:現在の小児リハビリ分野

第3回:現代の子どもの身体と関わり方

第4回:発達運動学セミナーへの想い

最終回:原始反射とジェネラルムーブメントとは?

 

 

プロフィール

● 小島 賢司(こじま けんじ)先生

● 所属:地域療育センターあおば

● 出身校:国際医療福祉大学(大学院卒)

● 職種:理学療法士

● 子ども発達とリハビリ研究会代表

● Presents Study Group 発達運動学コース講師

● ボバース成人片麻痺基礎・成人上級者コース 修了

● ボイタ法に基づく正常運動発達講習会 修了

 

 

セミナー案内

 

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濱田 聖矢(はまやん)

フリーランス理学療法士! 「Nextep(次なる1歩を踏み出す)」をテーマに、各地で講演を行いながら、高知での自費の整体サロンを運営中。 高知の働く人の健康を育てることを中心に、女性が働く社会の実現を模索中。

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