第3回:Clinical deploymentとは?【佐竹 拓也 先生】

Clinical deploymentとは?

 

前回までは「Empathy therapy」がどのように生まれたのか?

についていろいろをお話を伺いしましたけど、

次はもう一つのコンテンツである

「Clinical deployment」についてお聞きしていきたいと思います。

 

Clinical deploymentができたキッカケは?

 

佐竹先生:自費に出て一番感じたのは、

医学的所見がないにもかかわらず

「痛い」

「しびれる」

って方が非常に多いんですよ。

 

濱田:たしかそのような人ってたくさんいますよね。

 

佐竹先生:不定愁訴も含めてですが、

脊柱管はすごくきれいだったり

手根管の手術をしたのに

症状がある。

 

逆に診断名はつかないけど

痛みやしびれを訴える人もいます。

 

検査しても何も見つからないし

色々な病院に行っても何も解決策がない。

 

そんな人が自費にでてから非常に多くて

自分が医療機関にいた経験を踏まえて

ぶっちゃけて言うと、

医療機関は一体何をしてるんだろうって思ったんです。

 

濱田:僕の整体にも同じように難治性の痛みやしびれの方がこられますが、

医療機関では原因不明

もしくは内服のみで対応しているって方もいますね。

 

佐竹先生:そうなんです。

いわゆる難治例とされている方々の状態を

理解しようとしたとき

病院で行っている理学療法評価の中に

実は埋もれているんですよ。

 

カラダの癖だったり

問診の中にある

既往歴や手術歴

生活習慣

とかをしっかりと紐解くことが

大事だったんです。

 

評価以前にクライアントを知るってのが大切で

その人がどんな人生を歩んできたのかって

ことを理解していかないと

何も打破できないって感じたんですよ。

 

だったら「何を聞けばいいんだろう?」

って考えたし

その情報がどんな結果に結びつくのかってを

ずっと自問自答してリーズニングしてたんです。

 

そしたらこの症状のヒトには

こういうコトを聞けばいいってのが

何となく見えてきて、

 

その人にあったアプローチも見えてきたけど、

一番大切なのは

どういう道筋で進んでいけばいいのか

ってのが分かってきたんですよ。

 

 

Clinical deploymentはどのようなコンテンツ?

 

佐竹先生:その道筋をコンテンツ化したのが

「Clinical deployment」ですね。

 

濱田:あまりなじみのない言葉ですがどういった意味ですか?

 

佐竹先生:Clinical deploymentは「臨床展開」って意味です。

 

臨床推論はいくらでもどこでもやってますけど、

例えば、

「どうやってラポール形成をするのか?」

「どうやって評価手順を組むのか?」

「どうやって納得していただくのか?」

こういった部分を扱ってるコンテンツですね。

 

濱田:なるほど。

「Clinical deployment」って言葉だけ聞くと、

病院で働いているセラピストとはかけ離れたことを

しているように感じてますけど、

 

一般的な問診や運動テスト

関係性の構築など

本来は当たり前にやっていくべき部分ですね。

 

カルテに記載されてる情報だったり

限られた単位数の中での介入だったり

何か大切なモノを見失っていたなって感じますね。

 

佐竹先生:確か医学的所見ってすごく大切です。

画像所見や血液検査の結果などは参考にすべきモノです。

 

だけど画像に映らないモノってのは確かにあるんですね。

 

それってセラピストが関わる中で最も大切な部分だと思うんです。

 

例えば、

心理的な要素

結合組織の絡まり

脊柱管ではない脊髄周辺のトラブル

 

こういったモノを理解していくべきだし

よくできないって思ってほしくないんですね。

 

それがセラピストの価値だと思うし

医師や検査技師などの方々と

対等な関係でい話せるようにしていきたい。

 

だからこそ、

「Clinical deployment = 臨床展開」

ってコンテンツで臨床を紐解いて

そこからどう構築するのかってことを

僕なりの考えを持って提唱していきたいと思ってます。

 

 

Clinical deploymentはどうして痛み・しびれに特化している?

 

佐竹先生:臨床でよく見かける悩みだし、

筋力・ROMは環境設定などでも対応できることはある。

 

だけど、痛みやしびれはそうはいかない。

最もADLを阻害するし

最もQOLを低下させる悩みだと思う。

 

だからそこをコンテンツにしましたね。

 

濱田:なるほど。

痛みやしびれが難しい理由の中に、

定量化できない

可視化できない

主観的である

などいろいろあると思うんです。

 

その中でやっぱりエビデンスっていうものを

一つの指針としてセラピーを進めていくことが

よくあると思うんですが

そのあたりはどう考えていますか。

 

佐竹先生:そうですねー。

エビデンスは大事だと思います。

先人の方々が僕たちに残してくれたモノだし

そこに費やした時間・努力への

敬意はするべきだと思います。

 

ただ、僕たちはその土台の上に立って

前に進んていくので

捉われすぎてしまうと

本質を見失なってしまうなとも思います。

 

クライアントは今この瞬間に生きているわけだし

その時間と関係性の中でできること

突き詰めていくのがセラピーだと思うんです。

 

リアルな結果を求めることを優先しないと

現場では生きられないんです。

 

濱田:エビデンスで未来の人たちに残すモノで

一つの指針ですもんね。

 

佐竹先生:そうだと思います。

エビデンスは大切ですけど

それはその時に追い求めることであって、

現場でいま目の前にいるクライアントにとっては

生きている時間・場所・状況は違うんです。

 

だからこそ、手段として使っていくべきだし

エビデンスに沿うことだったり

当てはめることが目的になるのは違うんです。

 

一つの知るための手段として使っていきたいですよね。

 

 

続く^^

 

 

シリーズ

第1回:なぜ自費の世界へ飛び出したのか?

第2回:Empathy therapyとは?

第3回:Clinical deploymentとは?

第4回:神経系は人体の中にある大きな木

最終回:足部への情熱

 

プロフィール

● 佐竹 拓也(さたけ たくや)先生

● 平成1年5月24日生まれ

● 所属:BiNIリハビリセンター長野 Physical Wave Resonance(ソナ)

● 所属:長野リハビリテーション研究会 ACT 代表兼主宰

● 出身校:山形医療技術専門学校

● 職種:理学療法士

● BiNI COMPLEX JAPAN認定セラピスト

 

 

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ー 06/09 高知:Clinical deployment①「問診から神経系の木を紐解く」

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濱田 聖矢(はまやん)

フリーランス理学療法士! 「Nextep(次なる1歩を踏み出す)」をテーマに、各地で講演を行いながら、高知での自費の整体サロンを運営中。 高知の働く人の健康を育てることを中心に、女性が働く社会の実現を模索中。

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