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立位姿勢をどのように評価していますか?
臨床場面では、頻回に行われる評価の一つだと思います。
みなさんはどのような方法・考えで行っていますか?
● 矢状面・前額面・水平面から観察する
● 重心線が通る位置を観察する
● 左右差を確認する
● 実際に身体に触れて確認する
● 運動連鎖を考える
色んな見方や考えがあると思います。
その中で、「観察」と「分析」の違いを分けられずに、困っている方も多いように感じます。
姿勢「観察」と「分析」の違いは?
しっかりと答えられますか?
経験を積む中で自然と身につくものかもしれませんが、
経験の少ない方々に伝えていくためや、推論を重ねる上で、とても大切なことです。
【観察】 事物の現象を自然の状態のまま客観的に見ること。
【分析】 物事をいくつかの要素に分け、その要素・成分・構成などを細かい点まではっきりさせること。
つまり、立位での姿勢評価に当てはめると、
● 観察:膝関節は屈曲位となって、股関節よりも前方に位置している
● 分析:膝関節へ屈曲モーメントが発生し、大腿四頭筋が過緊張なりやすい
という風になりますよね。
多くの方は、姿勢観察と分析をごちゃまぜにしてしまうので、混乱しています。
それらをまとめて、「分からない」と表現してしまいます。
この「分からない」の中身がクリアになっていけば、
観察・分析のどの段階で躓いているかが分かってきます。
姿勢観察の3つのポイント:立位編
僕が臨床で実際に行っている、基本的な部分をお伝えします。
① 「3方向」を「順番」に観察する
② 「重心線」からの「逸脱」を観察する
③ 「関節」→「骨」の順番に観察する
ポイント① 「3方向」を「順番」に観察する
お分かりのように3方向とは、矢状面・前額面・水平面のことですね。



3方向から、各関節のアライメントを順に評価していきます。
ポイント② 「重心線」からの「逸脱」を観察する
基本となる重心線からの逸脱をみることで、後々に「筋の状態」を把握するために利用できます。

重心線からの逸脱を、ポイント①に沿って、行っていきます。
加えて、
「上~下」、「下~上」など、人によって自分なりの順番で観察すると思います。
立位姿勢は、床という環境に対してバランスを取るように対応しています。
そのため、僕は足元から順に観察することをお勧めしています。
膝関節屈曲によって下腿の質量が「前方移動」するため、
胸椎後弯によって胸郭の質量を「後方移動」させて補正する
などのような「カウンター作用」が生じるためです。
姿勢が、身体・環境の調和によって形成されることを知っていると、
観察する際に、とても有意義なものとなります。
ポイント③:「関節」→「骨」の順番に観察する
関節の位置とは、「相対的座標」です。
分析を行っていく際には、「空間的座標」を踏まえて、「相対的座標」をみる必要があります。
「相対的座標・空間的座標?」という人は↓
どのような視点で観察を行うかによって、得られる情報が変化します。
「関節」を観察しているのか?
「骨」を観察しているのか?
その辺りをしっかりと整理整頓していきましょう。
正しい「姿勢観察」が行えると、
正しい「姿勢分析」へとつながっていきます。
皆さんも上記の方法を参考にして、姿勢観察を行ってみて下さい。
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濱田 聖矢(はまやん)
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