「退院目標」を決める際の3つのポイント

目標設定はなぜ難しいのか?

多くの方が、目標設定をする時に難渋しているように感じます。

僕自身も急性期、回復期で整形外科疾患をの方々を中心に約6年間勤務していました。

 

急性期では、受傷して多くの方々が手術を経験し、

症状の緩和」に伴って転院していきます。

そのため、転院する時期は医師の判断と病棟の運営に応じて、決定されることが非常に多く、

セラピストが積極的に関わることが少なかったです。

 

回復期では、受傷前に住まれていた自宅・施設への退院を目指して関わる中で、

病院の「入院期間」を考える必要性が生じました。

 

回復期病棟・地域包括ケア病棟では、入院期間に違いがあります。

さら、「病態・生活課題の改善」、「ご本人様のニーズ」、「家族の希望」など様々な要因が関係するため、

退院時期を検討するのが非常に難しいと感じていました。

 

また、「病院・リハビリテーション科の方針」、「地域における病院の位置づけ」、「地域医療との連携」など社会的な部分も考えなくてはなりません。

 

頭を悩ませて、先輩方の考え方を参考にしようと意見を伺うと、

「一人ひとり違うからね」

って言われることがめちゃめちゃ多かった。

 

結局のところ、何を基準に考えるんだって悩んだ時期が続きましたよね。

 

 

目標設定は「経験」がないと出来ないのか?

具体的な解決策が提示できないなら、

「経験」する中で、個別性・共通性を感じて対応するしか方法はないのだろうか?

 

医療サービスはで大切なことの一つが、「普遍的な結果」だと思います。

つまり、

「誰が提供しても、同じような価値を提供できる」

っていう標準化されたサービスの質が最低限求められる部分だと思います。

 

そこが「経験則」だけが生きる道なら、若手が生きられくなりますよね?

だから、個別性の中から共通した部分を、しっかりと導き出す取り組みが非常に大切だと思います。

 

 

目標設定のための3つのポイント

今回、「退院」に向けた内容でお伝えさせていただきます。

例えば、大腿骨頸部骨折を受傷し、骨接合術を施行された80歳代女性をモデルに考えてみます。

 屋外で買い物をしている際に転倒受傷(過去に転倒歴はなし)

 受傷前は、自転車で近所のスーパーまで週に3回の買い物へ行かれていた

 趣味は、お友達と近所の喫茶店でお茶をすること

 退院後は、杖を使わずに生活をしたい

 家事はご本人様が主体にされており、日頃から夫の協力は少ない

このような背景をがあったとします。

 

この時点で退院に向けた目標設定をする際、何を考えますか?

 退院時期は未定だが、独歩での退院を希望されている

 買い物中の再転倒予防に、歩行歩自助具の使用を検討していく可能性あり

 活動範囲を考慮すると自転車走行の獲得が必要かもしれない

 QOLを維持・向上するためには屋外での活動が必要

 家事動作は全般的に自立する必要があるかもしれない

事前情報を元に生活課題を考えると、このような情報が検討されます。

 

この段階では、「退院時期」や「歩行補助具の使用」は決めかねます。

そのため、更なる情報収集をしていく必要性がありそうですね。

 

その時のポイントとして、以下の3つをおススメしています。

① When:「時期」

② How:「どのような状態」

③ Which:「選択肢の幅」

 

例えば、

 「いつ頃」、退院したいと考えていますか?

 退院後は、「どのような生活」をしたいですか?

 その生活をするためには、「どのような具合」が望ましいですか?

 「時期」と「身体の具合」では、どちらを優先したいですか?

 時期になった際、「具合が不十分」でも退院を希望されますか?

 時期を優先した場合、「退院後のケア」に「外来リハビリの利用」は検討されていますか?

 具合を優先した場合、「退院時期の延期」は可能ですか?

などを確認することで、

具体的な「退院時期」や「身体機能・生活課題」の検討がついてきます。

 

あとは、適切な評価を行っていく中で、

現在の状態から、課題達成が予測される時期を提案し、

時期・状態を「明確化」して「共有」していくことなります。

 

まとめると、

退院目標を決める際は、

① 「はじまり(現在の状態)」と「おわり(退院時の状態)」の明確化

② セラピストと患者様との「情報共有」

③ 役割分担による価値の継続(退院後のケア・支援へ繋げる)

 

などの考え方を持って情報を整理していくことが大切だと思います。

 

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濱田 聖矢(はまやん)

フリーランス理学療法士! 「Nextep(次なる1歩を踏み出す)」をテーマに、各地で講演を行いながら、高知での自費の整体サロンを運営中。 高知の働く人の健康を育てることを中心に、女性が働く社会の実現を模索中。

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